紙の単語カード、Anki、AI 暗記カードの比較
暗記カードの3つの使い方、それぞれの得意分野、選び方。
暗記カードが効くのは、答えをただ読むのではなく思い出させるからです。ただ、カードの作り方と復習のしかたによって、実際にどれだけ覚えられるか、どれだけ続くかが変わります。
どんな暗記カードにも共通する効果の理由
道具が何であれ、効いているのは2つのことです。1つめは想起、つまり記憶から答えることです。2008年のよく知られた研究で、カーピックとローディガーは学生に外国語の単語ペアを覚えてもらいました。自分をテストし続けた学生は1週間後に約80%を覚えていましたが、読み返し続けた学生は約3分の1でした。2つめは間隔、つまり忘れる直前に復習することです。この2つがそろえば、どの方法でも効果があります。本当の違いは、カード作りにかかる時間と、続けられるかどうかです。
紙の単語カード
手でカードを書くこと自体がちょっとした学習になり、紙はバッテリーもいりません。問題はタイミングです。紙の束は、どのカードを忘れかけているかを知りません。だから多くの人は全部を見直すか、上にあるものだけを見ます。束が大きくなると、すぐに管理しきれなくなります。
向いている場面:今週のテストのための短いリスト、または小さな子ども。
予定のある紙:ライトナー式の箱
紙のカードでも、予定なしで使う必要はありません。ライトナー式では箱をいくつか使います。正解したカードは復習頻度の低い箱へ進み、間違えたカードは最初の箱に戻ります。手作業の間隔反復です。難点は手間で、仕分けや持ち運び、どの箱の番かを覚えておく必要があります。
Anki
Anki は無料のオープンソースアプリで、間隔反復を何百万人もの人に広めました。すべてのカードの復習を予定し、テンプレート、フィールド、アドオン、スケジュール設定など、ほぼすべてをカスタマイズできます。共有デッキも数千あります。
その代わり、時間がかかります。カードの表裏はすべて自分で書き、アプリの使い方を覚えるのにも時間が必要です。方法は気に入っても、カード作りで挫折する人は少なくありません。
向いている人:とことん管理したく、設定に時間をかけてもいい人。Toly と Anki の比較もご覧ください。
Anki も進化を続けています。2023年からは、あなた自身の復習履歴に合わせて間隔を調整する新しいスケジューラー FSRS を使えるようになりました。Anki に何年分ものカードがあるなら、それだけで使い続ける十分な理由になります。
AI 暗記カード
AI 暗記カードアプリは、カードの裏面を書いてくれます。Toly なら単語・概念・質問を入力するだけで、意味・例文・発音・類義語のそろったカードが完成し、すぐに間隔反復のスケジュールに入ります。
そのぶん自由度は下がり、カードは一から設計するのではなく編集する形になります。また AI は間違えることもあるので、正確さが必要な内容は確認しましょう。
向いている人:カード作りの手間なしで、間隔反復の効果を得たい人。
道具を問わず、良いカードを書くコツ
- 1枚に1つのこと。「ミトコンドリアは ATP を作る」は1枚のカード。細胞についての長い段落はカードになりません。
- 文脈を残す。例文つきの単語は、単語だけよりも思い出しやすくなります。
- 自分のカードにする。自分が読んだものや自分の間違いから作ったカードは、他人が選んだリストより記憶に残ります。
- 大事なことは確認する。よく使う単語なら AI はほぼ正確ですが、珍しい単語や医療・法律の用語は、信頼できる情報源でさっと確認しましょう。
かかる時間を数字で見る
毎日15語ずつ追加するとします。意味、例文、発音メモのそろった良いカードを手で書くと1枚およそ1分。復習を始める前に15分の作業です。1か月にすると、カード作りだけで7時間以上になります。AI 暗記カードアプリなら同じカードが1枚数秒ででき、その時間を記憶を本当に育てる部分、つまり復習に回せます。
かんたん比較
| 紙 | Anki | AI(Toly) | |
|---|---|---|---|
| 1枚作る時間 | 1分 | 1分以上 | 1秒 |
| 復習のスケジュール | なし | 自動 | 自動 |
| カスタマイズ | 自由自在 | とても高い | 全カード編集可 |
| 準備 | 不要 | 時間がかかる | 1分 |
選び方
数枚のカードを一度だけ勉強するなら紙で十分。ツールを細かく調整するのが好きなら、Anki は努力に応えてくれます。学んでいることを入力して、あとは覚えるだけにしたいなら、Toly のような AI 暗記カードアプリがいちばんの近道です。
参考文献
- Karpicke, J. D., & Roediger, H. L. (2008). The critical importance of retrieval for learning. Science. doi:10.1126/science.1152408
- Leitner, S. (1972). So lernt man lernen. Freiburg: Herder.
- Dunlosky, J., Rawson, K. A., Marsh, E. J., Nathan, M. J., & Willingham, D. T. (2013). Improving students’ learning with effective learning techniques. Psychological Science in the Public Interest. doi:10.1177/1529100612453266
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カードは Toly が書きます。あなたは覚えるだけ。