単語を覚えるいちばんの方法
新しい単語が定着する7つの習慣と、知らないうちに時間をむだにする習慣。
多くの人は同じ方法で単語を覚えようとします。リストに書き出して、読み返して、あとは祈るだけ。1週間後には、ほとんど忘れています。でも安心してください。小さな工夫で大きく変わります。
何語覚えればいいのか
多くの人が思うより多く、でも辞書よりはずっと少なくて大丈夫です。ポール・ネーションの研究によると、日常的な英語を楽に読むにはおよそ8,000〜9,000のワードファミリー、話される英語についていくにはおよそ6,000〜7,000が必要です。ワードファミリーでは decide、decided、decision を1語と数えます。
大事なのは総数よりもカバー率です。読解の研究では、文章の単語の約98%、つまりおよそ50語に1語だけ知らない語がある程度なら、内容をよく理解できることがわかっています。頻度の高い単語が、読む・聞く内容の大部分を占めているので、まずそこから覚えるのが効率的です。よく使う単語を早めに押さえ、そのあとで仕事や勉強、趣味の単語を足していきましょう。
1. 単語は文の中で覚える
単語だけを覚えるのは難しいもの。文の中の単語には、意味も感情も文法もついてきます。thrive を覚えるなら「Plants thrive in sunlight」(植物は日光の下で元気に育つ)と一緒に。例文が記憶の半分を担ってくれます。
2. 読み返すより、自分をテストする
読み返すと、見覚えがあるので覚えた気になります。でも「見てわかる」と「思い出せる」は別物です。意味を隠して、まず自分で言ってみましょう。このアクティブリコールは大変ですが、だからこそ効果があります。
3. 復習の間隔をあける
新しい単語は翌日、数日後、1週間後と復習しましょう。忘れる直前の復習をするたびに、次の復習まで長く待てるようになります。これが間隔反復で、多くの学習者にとって最大の改善ポイントです。
4. 新しい単語は1日に少しだけ
やる気のある日曜日に50語追加すると、後で毎日50回の復習が待っています。毎日5〜10語ずつ続けるほうが、燃え尽きずに数か月でずっと多くの語彙が身につきます。
5. 声に出す
単語を聞いて口に出すと、記憶へのルートがもうひとつ増えます。発音を聞いてまね、短い自分の文で使ってみましょう。
6. 単語同士をつなげる
新しい単語ごとに類義語と対義語をひとつずつ覚えましょう:reluctant:unwilling、eager。ほかの単語とつながっている単語は、必要なときに思い出しやすくなります。
7. 生活の中から単語を集める
本やドラマ、メニューで出会った単語は、あなたにとって意味があります。だからこそ適当なリストの単語より覚えやすいのです。出会ったらすぐに保存しましょう。
なぜ覚えられない単語があるのか
何度見てもすぐ抜けてしまう単語があります。よくある原因は3つです。
- 似た単語をまとめて覚える。つづりや音が似ている単語や、色や反対語のように近いグループの単語は、同じ週に覚えると混ざってしまいます。1993年の Tinkham の古典的な研究では、関連する単語をまとめて覚えると、関連のない単語よりも時間がかかることがわかりました。時期をずらし、片方をしっかり覚えてからもう片方を加えましょう。
- 頭の中に絵がない。consequence のような抽象的な単語は、ladder のような具体的な単語より覚えにくいものです。自分の生活のひとこまや、場面が浮かぶ例文と結びつけましょう。
- 「空似言葉」。自分の言語の単語に似ているのに意味が違う単語は、何度でもあなたをだまします。違いをカードに直接書いておきましょう。
やめたほうがいいこと
- 長いリスト。効率的に見えて、すぐに忘れます。
- マーカー引き。単語に印をつけるだけで、覚えさせてはくれません。
- 旅行や試験前の詰め込み。1日はもっても、1か月はもちません。
1日10分のルーティン
- まず復習予定のカードから。覚えた単語を保つほうが、新しい単語を覚えるより手間がかかりません。
- 確認する前に声に出して答える。意味を思い出したら、逆方向も試しましょう。意味から単語へ。
- 新しい単語を3〜5語追加する。今日読んだり聞いたりしたものから選びます。
- そのうち1語を使ってみる。自分の生活についての一文で、声に出しても書いてもかまいません。
- まだ楽なうちにやめる。今日たくさんやるより、明日また戻ってくるほうが大切です。
1日10分は、1年でおよそ60時間になります。本当に身につく単語を、千語以上増やすのに十分な時間です。
まとめ
シンプルなルーティン:日中に単語を集め、例文つきのカードにして、毎日10分復習する。Toly はまさにそのためのアプリです。単語を入力すれば、意味・例文・発音・類義語・対義語つきのカードができあがり、忘れる直前にまた出てきます。
参考文献
- Nation, I. S. P. (2006). How large a vocabulary is needed for reading and listening? The Canadian Modern Language Review. doi:10.3138/cmlr.63.1.59
- Hu, M., & Nation, I. S. P. (2000). Unknown vocabulary density and reading comprehension. Reading in a Foreign Language, 13(1).
- Karpicke, J. D., & Roediger, H. L. (2008). The critical importance of retrieval for learning. Science. doi:10.1126/science.1152408
- Cepeda, N. J., Pashler, H., Vul, E., Wixted, J. T., & Rohrer, D. (2006). Distributed practice in verbal recall tasks: A review and quantitative synthesis. Psychological Bulletin. doi:10.1037/0033-2909.132.3.354
- Tinkham, T. (1993). The effect of semantic clustering on the learning of second language vocabulary. System.
最初の単語を入力しよう。
カードは Toly が書きます。あなたは覚えるだけ。